スポンサーリンク

あなたの読みレベルはいくつ? 堂々巡りのレベリングウォー【レベルK理論】

書籍・映画・戦略ゲーム理論, レベルK理論, レベリングウォー

 

心理戦において大事なことは、「相手のちょっとだけ上を読む」ということだ。

~将棋棋士 先崎学 九段~

ゲーム理論の分野の一つに「レベルK理論」があります。
「どこまで相手の行動を先読みできるかに関する推論能力が個人間で異なる状況を扱うモデル」、なのですが正直ピンときません

ジャンケン」を例に挙げてみます。
Aグーしか出さないよという人がいたとします。
このときの思考レベルの高まりをAとB両方の視点から見てみます。(※レベルKは推論のサイクルが繰り返される回数を表します。AとB両方でカウント。)

A「宣言通りグーでいくぜ!」
思考レベル0。相手のことを何も考えていません。

B「なるほど…、じゃあパーを出せば勝てるな!」
→思考レベル1。

A「引っかかったな、マヌケめ! チョキを喰らえ!」
→思考レベル2。

B「いや、あからさますぎる….。Aは俺にパーを出させるように仕向け、裏をかいてチョキを出すに違いない。その策は見切った!俺はグーを出すぜ!」
→思考レベル3。

A「こんな幼稚な策が見破られるのは計算済み。勝ったと思ったか? 裏切りのパーだ!」
思考レベル4。

B「待て、もしAが自分の策が見破られることを計算に入れていたとしたら?俺がどや顔で出したグーに対してパーを出してくるとしたら…、チョキだ!」
→思考レベル5。

この裏の取り合いで無限にレベルが高まっていきます。
まとめると、
相手よりも1つ上のレベルを持つことで優位に立てる
→「Bのレベル3:グー」は「Aのレベル2:チョキ」に勝ちます。「Bのレベル5:チョキ」は「Aのレベル4:パー」に勝ちます。

相手のレベルを読み間違えると、たとえ読みレベルが上であっても劣位に立たされる
→しかし「Bのレベル5:チョキ」は「Aのレベル2:チョキ」に勝てずあいこです。「Bのレベル5:チョキ」は「Aのレベル0:グー」に負けてしまうのです。

 

ポーカーの読みの概念の一つに「レベリング」があります。
先ほどのジャンケンの例をポーカーに落とし込むとどうでしょうか。(ジャンケンではA,B二者でレベルカウント、ポーカーでは一人でレベルカウント)

思考レベル0:自分のハンドしか考えられない
「フロップでトップペアトップキッカー、 これは強い! 勝ったな!ガハハ!」

みんなが通る道。

 

思考レベル1:相手のハンドやレンジを考えられる
「自分の手はツーペア。確かに強いけどボードにはフラッシュ目がある。相手のレンジを考えるとここは危険なスポットだ。負けている可能性が高い、チェックで回そう。」

ポーカー脱初心者、中級者の思考。

 

思考レベル2:「相手が自分のハンドやレンジについてどう考えているか」を考えられる
「自分の手はブタ、勝てる見込みはまずない。でもリバーに落ちたカードは相手から見たら自分がフラッシュを完成させたようにも見える。そして相手のレンジにフラッシュはない。ここはブラフのしどころだ、オールイン!!」

ポーカー上級者の思考。この思考ができないとブラフが上手く決まりません。

 

思考レベル3:【「相手が自分のハンドやレンジについてどう考えているか」を考えている自分、を相手がどう考えているか】を考えられる
「リバーで落ちたカードは相手にとってはスケアカード。自分のレンジとアクションに矛盾はない、ブラフのしどころだ。しかしそんなことは相手も承知の上。ここはチェックだ。」

ポーカー超上級者の思考。相手を強者と認めたうえで、更にその上をいきます。
この例だと、思考レベル2のプレイヤーと思考レベル4のプレイヤーがとるアクションが同じになっていることに注目したいですね。

上手いプレイヤー同士が戦うと、相手の読みの上の上の上の…と続けていき際限なく思考レベルが高まっていきます。
このことをレベリングウォー(Leveling War)と言います。

様々な分野に関する講演を無料で見られる「TED Talks」にてレベルK理論についての興味深い解説があります。(日本語字幕付き)

【一言】
早速更新さぼってすいませんでした。

スポンサーリンク