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【事件簿】ポーカー界の悪夢、ブラックフライデーをご存じですか?

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【要約】
ブラックフライデー(Black Friday)

2011年4月11日、アメリカ司法当局はアメリカ国内で事業展開していたオンラインポーカー事業者3社、PokerStars,Full Tilt Poker,Absolute Poker/Ultimate Bet,を違法インターネットギャンブル禁止法違反で訴追し、これらのサイトの米国内での活動を停止させました。これによりアメリカでのオンラインリアルマネーポーカーは実質的に終了となり、ポーカーブーム以降最大の成長を遂げてきた市場が失われることになりました。その日が金曜日であったため、ポーカー業界ではこの日のことを「ブラックフライデー」と呼んでいます。その後いくつかの州でオンラインポーカーサイトは合法化され、運営が開始されましたが、その市場規模はブラックフライデー以前とは比べ物にならないレベルになってしまいました。

【経緯】
アメリカポーカーブームの始まり
2003年、アメリカ人のクリス・マネーメイカー(Chris Moneymaker)が86ドルのインターネットオンライン予選を通過し、WSOPの参加権を獲得。彼にとってライブトーナメント出場は初めての経験であり、出場前は全く注目されていませんでした。 しかし蓋を開けてみると、彼は並み居るプロをなぎ倒し、あれよあれよとファイナルテーブルへ。最後の敵、サム・ファーハ(Sam Farha)を相手に素晴らしいブラフを繰り出しペースを握ります。最終的にはWSOPメインイベントを制し、見事250万ドル(約2億7000万円)を勝ち取りました。まさにアメリカンドリームです。

「86ドルが250万ドルに! しかもそいつはプロのポーカープレイヤーではないらしい、俺たちにもチャンスがあるぜ!」と、これを機に大勢の人たちがポーカーをプレイするようになりました。2003年WSOPメインイベントの参加者は839人であったのに対し、2006年には8773人を記録。アメリカポーカーブームの到来です。このブームの拡大を支えていたのがオンラインポーカーであり、オンラインポーカーサイトは巨大なビジネスへと成長しました。

インターネットギャンブル禁止法(UIGEA)可決(2006年)
正式名称はUnawful Internet Gambling Enforcement Act of 2006。2006年に成立したこの法律の影響は凄まじいものでした。オンラインポーカーサイトの覇権を握っていた"PartyPoker"の運営会社、"PartyGaming"の株式は60%下落。プレイマネー部門を残し、リアルマネー部門は米国から完全撤退を余儀なくされました。その穴を埋める形でPokerStars,Full Tilt Pokerの2サイトが勢力を拡大しました。前者は2020年現在、オンラインポーカーサイトの最大手となっています。

ここで1つ疑問が生まれます。リアルマネーでのプレイを禁止する法律が施行されたにも関わらず、何故PokerStars,Full Tilt Pokerは米国でのリアルマネープレイができたのでしょうか?
実は、PokerStarsとFull Tilt Pokerは米国内で発生した利益を、小規模銀行や決済処理業者を通しマネーロンダリングを行うことで、「オンラインギャンブルで得た利益ではない」と主張しました。素人目にはそれでいいのかって感じですが、パチンコの三店方式みたいな感じですかね。この法的にグレーな状態が2011年まで続くことになります。

そして、2011年4月11日のアメリカ司法局がこの状態に介入。黒の判断が下されました。こうして見ると、仕方がないと言えば仕方がない。パチンコ店がなあなあで運営できている日本の方がおかしいのかもしれませんね。三店方式の胡散臭さは誰もが感じるところであって。
ブラックフライデーの影響は大きく、テレビ番組とトーナメントはスポンサーを失い、米国内のオンラインプロプレイヤーは窮地に立たされました。PokerStars,Full Tilt Pokerの契約選手は特に悲惨ですね。このことがきっかけでポーカープロを廃業せざるを得なかった人も大勢いたことでしょう。

【米国でオンラインポーカー復活を!】
当時、特に学生達がポーカーに熱中して単位を落としたり、借金を背負ったりということが問題になりました。マネーメイカーに憧れてポーカールームに来たのはフィッシュばかりでいいカモだったそうです。その意味で、UIGEAは過熱したブームが制御不能になるのを防ぐ目的を達成したと言えます。しかしながら、その後のPokerStarsやFull Tilt Pokerの成功を見るに強制力は不十分でした。
また、米国内では競馬や賭け試合は依然合法であり「なぜポーカーだけが目の敵にされないといけないんだ」という声もあります。プレイヤー達が結束し、オンラインポーカーを合法化する法案が提出されましたが、いずれも審議中。米国でのオンラインリアルマネーポーカー合法化への道のりは遠そうです。

【一言】
日本でその日が来ないことを切に願います。

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